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第123回研究会 複雑なプラズマ電極現象の本質を解き明かす
平成27年10月21日(水)弘済会館 4階会議室
アーク放電は溶接や溶射等に広く使われている技術であるが,電極に対する理解は十分ではない。大気圧非平衡プラズマでも材料合成や廃棄物処理への展開においては,電極に関する物理現象を把握することが重要な技術となっている。アークの陰極には従来はトリア入りタングステンが用いられていたが,放射性物質の取り扱いの制限から,他の酸化物を添加したタングステン電極が開発されている。しかし添加した酸化物の放電中の状態が解明されているわけではなく,様々な推測で電極材料の開発が行われているのが現状である。電極材料の長寿命化には,プラズマの電極現象に対する可視化やシミュレーション技術を駆使した物理現象の理解が今後は大切であると考える。
本研究会ではプラズマ電極の物理現象の解明をテーマとし,アーク電極の添加酸化物の挙動の解明に基づく電極材料の開発,真空遮断器の放電現象の解明に基づく非定常アークの制御,放電ランプの電極現象の解明に基づくランプの高性能化,大気圧非平衡プラズマの電極現象に基づく誘電体バリアの役割に関する講演を取り入れて,様々な産業からの要求に対するプラズマ技術の課題を明確にする。
プログラム | |
13:00~13:05 | 委員長挨拶 |
日本学術振興会第153委員会 委員長 藤山 寛 | |
13:05-13:50 | 大気圧アークで観察される電極現象の物理 |
大阪大学 接合科学研究所 田中 学 | |
14:25-15:00 | 電極長寿命化のためのプラズマ電極材料の開発 |
日本タングステン 金材部品部 藤井浩二 | |
13:50-14:25 | 希土類金属添加ワイヤによるアーク溶接の高精度化 |
JFEテクノリサーチ 片岡時彦 | |
15:00-15:15 | 休 憩 |
15:15-15:50 | 真空遮断器の遮断能力向上のためのアーク制御技術 |
株式会社 明電舎 大電力試験所 松井芳彦 | |
15:50-16:25 | 産業用放電ランプ:その電極現象と市場要求のための改良への取り組み |
ウシオ電機 R&D本部 吉岡正樹 | |
16:25-17:00 | 誘電体バリア放電の諸現象と目的反応に適した誘電体バリアの選び方 |
産業総合技術研究所 金賢夏 |