委員会概要
OVERVIEW
委員会の概要
目的および趣旨
放電現象を利用するプラズマプロセシングは,先端技術を代表する電子デバイスプロセスの中核技術としてばかりでなく,各種機能性薄膜の作成,超微粒子やクラスター合成,表面処理,材料加工,燃焼,廃棄物処理など 幅広い分野に応用されています.またレーザーをはじめとする光の発生や利用,化学的に活性なラジカルの生成や計測にも密接に関連し,新たな分野への展開が期待されます.エネルギー,環境問題,技術の先端化への対処,新材料の創造,新装置開発にあたる研究者および企画部門担当者にとっては,プラズマを基礎から理解し,適切に使いこなすことが今後益々重要になります.産業界においてはプラズマの応用技術が先行し,発生装置やプロセスのメカニズム,制御についての基礎的理解は充分ではありません.
本委員会では,
第一に,委員の要望を踏まえ,各種プラズマとその利用に関する最新情報を提供いたします.
第二に,プラズマの応用の背景にある基礎科学的問題について意見を交換し,討論する場をつくります.プラズマについての理解を深め,材料やデバイス分野ばかりでなく,バイオメディカルなど新たな分野への展開を考えるヒントをもたらします.
第三に,産官学の研究者,技術者はもとより,海外のプラズマ研究者とも接触する機会を提供し,人的交流と情報交換を積極的に支援いたします.
本委員会の構成,特徴
本プラズマ材料科学第153委員会は,昭和63年4月に 明石和夫東大教授(現東京理科大教授),初代委員長の村山洋一東洋大教授らのご尽力により設立され,産官学のメンバーにより 活発な活動を展開してまいりました.プラズマ材料科学とその応用技術は,エレクトロニクス,フォトニクスを初め,MEMS,バイオテクノロジー,環境技術に亘る広範な材料,プロセスへの応用が期待され,企業の研究開発に欠かせないキーテクノロジーに発展してきました.
本委員会は,産業界からの会員32社,大学国研関係者39名(平成29年4月現在)の委員で構成されています.熱(高温)プラズマと低温プラズマ研究者の共存,無機・有機といった従来の枠にとらわれない広範な材料への対応,物理,化学,電子工学,材料工学はもちろん,医学,薬学分野の専門家を含めた幅と奥行きの深いメンバー構成とテーマ設定を特徴としています.
本概要をご参考の上,委員会にご加入いただきたく,ご案内申し上げます.プラズマ関連分野の研究者、教育者、技術者の皆さんの入会を心から歓迎いたします.
活動
- 研究会(年に約6回,うち4回程度は東京で開催)
材料,プラズマに関連する各種テーマについての講演と討論. - 基礎講座
プラズマ材料科学における産学協力に必要な初心者向けの講座. - 個別研究会
特定テーマに関する研究会をA会員の希望の会場にて開催. シンポジウム:SPSM(Symposium on Plasma Science for Materials)
6月中旬に開催する本委員会主催の学術講演と研究発表会.プラズマ材料科学賞
「プラズマ材料科学」分野において優れた成果をあげた技術者・研究者の表彰- 未来開拓学術研究推進事業プロジェクト
平成9年度に,153委員会元委員長の東京大学大学院工学系・教授 吉田豊信氏を代表として提案した「高次制御ナノスコピック電子材料の熱プラズマ超高速クラスター成膜法創製」が選定され,153委員会のメンバーを中心に研究を推進しました.また,平成11年度には,153委員会運営幹事の名古屋大学大学院工学研究科・教授 高井 治 氏を代表として,素材プロセシング第69委員会(主管),薄膜第131委員会と共同提案した「バイオミメティック材料プロセシングの開発」が選定され,各委員会のメンバーと協力し研究を推進しています(平成16年度末終了).
(a) A low temperature plasma beam emitter into air: One of the inventions by committee members |
(b) A scene in committee meeting |